豆乳蒸し

柴田書店から毎月出している「専門料理」の中で、
柴田日本料理研鑽会の記事が連載されています。

菊乃井の村田さん、たん熊北店の栗栖さん、魚三楼の荒木さん、
木乃婦の高橋さん、天喜の石川さん、美山荘の中東さん、そして、
1月からは、なかむらの中村さんが新しく仲間に加わり、私を
含めた9名で、日本料理の新たな試みとして、月1回の研鑽を
しています。

その研鑽の内容が、毎月、専門料理に連載されております。

年に1回、一般のお客様の前で、我々9人が日頃の成果も含めた
フォーラムを、京都の大和学園さんでいたします。
そのときの内容を、大和学園さんのホームページで、詳しく
あげられております。

 http://taiwa-news.ta-blog.jp/chorishi/archive_3636.htm

今年は、9月12日(月)に行いました。
テーマは、“秋の野菜料理”。

懐石のコース仕立てで、それぞれが一品ずつ料理講習をしました。
全品試食付きです。

私の担当は、蒸し物。

コンセプトは、秋の野菜を使った“精進の茶碗蒸し”を
作ろうと思いました。

それが、豆乳蒸しです。

うちが、とろろで使っているつくね芋を豆乳でのばし、
蒸して、昆布でとっただしで餡を作りました。

レシピは以下のとおりです。


《豆乳蒸し》

材料(4人前) 椎茸 2個 三つ葉 少々 百合根 4切
       銀杏 4個 生麩 4切 湯葉 4切 
       板わらび 1枚 つくね芋 60g 豆乳 210cc
       昆布だし 300cc 葛 適量 おろし生姜 少々
       白醤油、淡口醤油、塩 適量

作り方
 1. 板わらびは、熱湯に浸けて戻しておきます。
 2. 百合根、銀杏は、湯がいておきます。
 3. 椎茸、三つ葉は、適当な大きさに切っておきます。
 4. 生麩、湯葉、①の板わらびは、適当な大きさにきったあと、
   薄目の昆布だしに、淡口醤油、塩で調味したもので、
   さっと焚きます。
 5. つくね芋をすりおろし、豆乳でのばしたあと、白醤油と
   淡口醤油で、調味をします。
 6. 器に、②の百合根と銀杏、③の椎茸と三つ葉、④の生麩、
   湯場、板わらびを入れて、⑤を注ぎ、中火で10分ほど蒸し
   あげます。
 7. 濃い目の昆布だしを、塩と淡口醤油で調味し、葛をといて、
   餡を作ります。
 8. 蒸し上がった⑥に、⑦の餡をかけ、おろし生姜を天に
   盛ります。


ポイントは、餡にする昆布だしを濃い目にとり、吸い地よりも少ししっかり目に味をつけると、美味しくお召し上がりいただけます。
もちろん、精進だけではなく、動物性のものを入れても、おいしくお召し上がりいただけます。