京都大学ダシ事業

10月9日、10日の2日間、京都大学のレストラン“カンフォーラ”で、ダシの講習会を行いました。

5年前より始まったこの事業は、京都大学農学研究科と我々、日本料理アカデミーのメンバーとカンフォーラの協力を得て、京都大学の学生さんを対象に行っております。

“本物のダシを味わうことは教養である”というテーマのもと、学生さんにはダシのことを深く知ってもらうと同時に、料理屋のひくダシを実際に試飲して、体験してもらうというものです。

昆布の産地や鰹節の産地の画像を見てもらいながら、本物を知ることの大切さ、味わうということについて30分程お話したのち、5軒の料理屋のブースに学生さんが20人ずつ分かれて、昆布ダシ、合わせダシ、吸い地を実演や講習を交えながら、試飲をしてもらいます。

最後はお椀でお吸い物を飲んでいただきます。

一通りの講習が終わったあとは、試飲カップを持って、他のブースのダシを味わいに…。

5軒の店には5つダシの味があり、100軒の店には100のダシの味があります。

同じような材料で、こんなにも味が違うものなのか、ダシについてとても深く学べた、京大に来てよかったなど、様々な感想が聞けました。

公募で、各日100人の募集なのですが、毎年希望者が多く、抽選になります。5年越しでようやく来られたという医学部の学生さんもいらっしゃいました。

“知っている”と“体験する”は、まったく違います。

学生のうちに、できるだけ日本料理や日本の文化に触れていただければなと思います。